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「実際にあった」お金のトラブル・失敗談 交際相手との経済格差【後編】 「結婚はムリ」資産家令嬢の彼女と2年同棲の末34歳男性に別れを決断させた「決定的な出来事」 森田 聡子 金融ライター／編集者 2025.03.15 誰でもお金にまつわる失敗の1つや2つはあるもの。
本連載では、これからの人生にきっと役立つ、実際にあったトラブル・失敗談を紹介します。
今回は、交際相手との経済格差に悩む30代男性のケースです。
＜前編のあらすじ＞ IT企業で働く34歳の大西誠さん（仮名）は、6歳年下の亜里沙さんと2年ほど同棲生活を送っています。
大西さんがなかなか結婚に踏み切れないのは、2人の間に存在する大きな経済格差が原因でした。
裕福な家庭で育った亜里沙さんに対して、事あるごとに金銭感覚の違いを感じてしまうのです。
また、大西さんは一人暮らしをする母親のことも気になっていました。
姉から母親が月5万円ほどしか年金をもらっていない事実を聞かされ、久しぶりに実家に帰ることにします。
●前編：【「自分には出来すぎた彼女」との格差に苦悩…34歳IT企業会社員が交際相手との結婚に踏み切れない「最大の要因」】 同棲生活で見えてきた経済感覚の違い 私は今年35歳になる会社員です
。取引先の担当者として知り合った亜里沙と暮らすようになって、もうすぐ2年になります。
亜里沙は仕事ができるだけでなく、人目を引く美形で陽気な愛されキャラ。お嬢様育ちでありながら、意外に家庭的で料理も得意です。
容姿も稼ぎも人並みの私には出来すぎた相手ですが、これまで結婚に踏み切れなかった最大の要因は経済感覚の違いでした。
神奈川の商業地に名字を冠したビルを何棟か持つ亜里沙の家族は、暮らしぶりも交友範囲も私の実家とは全然違います。
亜里沙は小学校から高校まで地元の有名私立で学び、その後はアイビーリーグの大学に留学しています。
それに対し、私は地方で小さな定食屋を経営する両親の下に生まれました。
父は私が中学生の時に亡くなり、以降は母が一人で店を切り盛りしながら姉と私を育ててくれました。
ヤンキーだった姉は高校を卒業する前に妊娠が発覚し、出産後に義兄と籍を入れました。
すぐに別れてしまうのだろうと思っていましたが、その後は夫婦揃って義兄の実家の工務店を手伝うようになり、今は幼稚園から高校生まで5人の子育てに追われています。
一方の私は、自分で言うのもなんですが、田舎の中学や高校では常に成績はトップクラスでした。
私自身は母に迷惑をかけたくないので高校を出たら働くつもりでしたが、高校の担任から「将来を考えて大学に行くべきだ」と諭され、母も「お前には進学を諦めてほしくない」と言うので、学費免除制度があった大学に進むことにしたのです。
卒業後はサークルの先輩がいたスタートアップ企業に拾われ、その後、時流に乗った会社は急成長。
事業を拡大する中で社長から広報や宣伝の仕事を任され、PR会社に勤務している亜里沙と知り合いました。
そもそも社長が専務らと3人で学生時代に立ち上げた会社ですから、社内の人間関係は大学の体育会そのものです
社員の個性や意見は尊重しますが、上意下達が徹底されていて、宴会と言えば会社近くの居酒屋が定番。
そもそも亜里沙が私に興味を持ったのも、泥臭いうちの社風が逆に新鮮に感じられたからという話でした。
次のページ 共通の趣味は野球だが… 共通の趣味でも価値観の違いが露わになる私と亜里沙の数少ない共通の趣味が野球です。
私は中学まで野球部でしたが、亡くなった父の影響で幼い頃からカープファンでした。今も東京ドームや神宮球場での試合には時々足を運んでいます。
逆に亜里沙は“にわか”で、MLBのドジャースの大谷翔平選手のファンです。
野球よりも大谷選手の才能やルックス、人間性を好ましいと思っているようで、楽しみ方もまた亜里沙らしく、2024年だけで2度もロサンゼルスに出かけています。
ホテルは6ツ星、ついでにミシュランの星付きレストランのディナーも堪能してきたようです。 亜里沙はそういう話を当たり前のように聞かせてくれますが、私からすれば全く当たり前ではありません。
どうしてもそこに、亜里沙と私の育った環境や実家の財力の格差を感じてしまうのです。
帰省で目にした母の窮状 さらに、私が気になっているのが郷里で一人暮らしをしている母のことでした。
定食屋はとうに畳みましたが、間もなく68歳になる今も近所のスーパーのパートで働いています。
最近のLINEでは、「人手不足で店長から頼まれてパートの時間を2時間増やした」と書いてありました。 近くに住む姉にそれとなく母の様子を聞き、母が月額で5万円ほどの年金しかもらっていないことを知りました。
年金だけでは暮らしていけないから労働時間を増やしているとしたら、母の体のためにも良くないですし、私が仕送りをすることも考えなければと思いました。そして、ともかく母と話し合ってみようと、亜里沙が実家に帰るタイミングで私も帰省することにしたのです。
実家で目にしたのは、私の想像のはるかに上を行く母の窮状でした。
久しぶりに会った母は白髪が増え疲れた様子で、一気に老け込んだ印象でした。手土産代わりに持参した母の好物の羊羹を食べながら、問わず語りにいろいろ話してくれました。
年金だけでは税金や社会保険料、医療費などを払うのがやっと。
スーパーで働いている日は値下げした惣菜などを買ってきて、それで食事を済ませている。近年は光熱費の値上がりが大きいので、自宅で風呂を沸かすのは週2回にしているなどなど。
その日母が羽織っていた毛玉だらけのカーディガンは、私が高校時代に着ていたものでした。そんな母の姿を見ていると、思わず涙がこぼれそうになりました。
「姉貴はそばにいるし、僕とだってLINEで話ができるのに、どうして相談してくれなかったの？」と詰問すると、「だってお前たちにはお前たちの生活があるだろ」と言います。
母には半ば強引に月10万円の仕送りを受け取ることを承知させました。それくらいなら今の私の給料から何とか払っていけそうです。
次のページ 帰宅後、大西さんが見てしまった「衝撃的なもの」 100万円の小遣いがチラリ…価値観の違いを突きつけられた夜 数年後には母を引き取ることも想定しておいた方がいいかもしれない。
あれこれ考えながら重い足取りで自宅マンションに戻ると、亜里沙も少し前に帰宅したばかりだったらしく、バスルームからシャワーを浴びる音が聞こえてきました。
リビングのテーブルの上には、亜里沙が実家から持ち帰った荷物がヴィトンの紙袋に入ったまま置いてありました。
亜里沙のお母さんが持たせてくれた手作りの惣菜や、亜里沙が好きな地元のパティスリーのチョコレート。
その中でふと目についたのが分厚い封筒で、帯封をしたままの100万円の札束がのぞいていました。
バスルームから出てきた亜里沙は私の視線に気づいたらしく、封筒を紙袋の奥に押し込み、「パパが『持っていきなさい』って言うから」と気まずそうに言いました。
おいおい、社会人にもなって親から小遣い100万円かよ。 亜里沙を問い詰めたりはしませんでしたが、その時、親の財力に支えられた亜里沙のセレブ生活という構造がはっきり見えたように思いました。
親に仕送りをしなければならない私と、100万円もの小遣いを当たり前のように受け取っていた亜里沙。
今はお互い相手の懐事情を見ないようにしていますが、籍を入れたらさすがにそうはいかないでしょう。 疲れ切った母の顔が頭に浮かび、やはり亜里沙との結婚はムリだと思った次して下さい
この記事は、「実際にあった」お金のトラブルや失敗談を通じて人生の教訓を学ぶシリーズの一つです
。今回のケースは、34歳の男性が交際相手との経済格差に悩み、結婚を断念するまでの経験を描いています。
要約：主人公の大西誠さん（仮名）は、裕福な家庭に育った亜里沙さんと約2年間の同棲生活を送っていました。同棲生活を通じて、2人の間の経済感覚や育ちの違いが浮き彫りに。特に野球観戦や旅行における浪費の感覚が異なっていたことが分かります。
一方で、大西さんの母親は68歳で少額の年金生活を送りながら、スーパーで働き生活を支えています。久々の帰省で母の生活苦を目の当たりにし、大西さんは10万円の仕送りを決意します
。帰宅後、亜里沙さんの実家からのお土産の中に見えた「100万円の小遣い」に衝撃を受け、結婚を再考。「互いの価値観や背景の違いが大きすぎる」と結婚は難しいと感じるに至りました。
このような話を通じて、経済格差の現実とそれが人間関係に及ぼす影響を考えさせられる内容です。
経済格差は一般的に人間関係にどのような影響を与えるのでしょうか?
経済格差は人間関係において課題を生み出す可能性があります。経済的な違いは価値観、ライフスタイルの選択、長期的な目標に影響を与えることが多いからです。経済格差が現れる主な方法は次のとおりです。
異なる優先順位と支出習慣 :
異なる経済的背景を持つパートナーは、貯蓄、支出、および財務リスクに関して対照的な見解を持つ場合があります。たとえば、一方が贅沢を優先し、もう一方が倹約を重視する場合があります。
パワーダイナミクス ⚖️:
経済的な不均衡により、片方のパートナーがより多くの責任を感じたり依存したりして不均衡が生じることがあります。この力関係により、不十分さや恨みの感情が生じる可能性があります。
社会的・文化的ギャップ :
富は、多くの場合、社交界、趣味、さらには伝統にまで影響を及ぼします。これらの領域での違いは、疎外感や誤解を感じる原因となる可能性があります。
財務上の決定における矛盾 🛠️:
格差があると、特に住宅購入や子育てといった人生の大きな決断において、投資や貯蓄、共同出費に関する意見の不一致が生じる可能性があります。
外部からの判断
:社会、家族、友人が独自の偏見を押し付け、さらなるストレスを引き起こす可能性があります。 「不平等」という認識は、不安を増幅させることもあります。
依存リスク
:経済的に安定していないパートナーは、脆弱さや依存を感じる可能性があり、一方、裕福なパートナーは、養うことへの期待に重荷を感じる可能性があります。
しかし、これらの課題はどれも克服できないものではありません。効果的なコミュニケーション、相互尊重、そして金銭目標の一致が溝を埋めることができます。関係は経済的な平等だけでなく、理解と妥協の上に成り立っています。関係における金銭的な違いを乗り越える方法
こうした経済的な違いに直面しているカップルへのアドバイス
経済的な違いを乗り越えようとしているカップルにとって、共感と協力をもってこれらの課題に取り組むことが重要です。役立つ実用的なヒントをいくつかご紹介します。
オープンで誠実なコミュニケーション 🗣️
早い段階で、経済状況、目標、価値観について話し合ってください。透明性は信頼を築き、後で驚くような事態を避けることができます。
共通の目標を設定する
家のための貯金、旅行、緊急時の資金の確保など、将来の優先事項を一致させます。これにより、パートナーシップの意識が育まれます。
一緒に予算を立てましょう
パートナー双方の収入と支出を考慮した共同予算を作成します。これにより公平性が確保され、支出予想の管理が容易になります。
財務の役割を定義する 🔄
支出をどのように分割するか（収入に比例、50/50、または別の方法）を決めます。誰がどの財務責任を負っているかについて合意します。
お互いの背景を尊重しましょ う🤝
金銭習慣を形成する生い立ちや経験の違いを認識してください。判断を避け、理解することに焦点を当ててください。
緊急資金を貯める 🛟
セーフティネットがあれば、予期せぬ状況でも安心感が得られ、ストレスが軽減され、両方のパートナーに利益をもたらします。
一緒に学びましょう
チームとしてワークショップに参加したり、本を読んだり、ファイナンシャルアドバイザーに相談したりしましょう。これにより、公平な立場が保たれ、意思決定が向上します。
共感と妥協を実践しましょう
️お互いの課題を認識し、順応する意欲を持ちましょう。人間関係は忍耐と相互支援によって成り立ちます。
定期的な財務チェック
定期的に財務状況と目標を見直し、同じ考えを持っていることを確認して、必要に応じて調整してください。
一緒に勝利を祝いましょう
借金を返済するにしても、貯金目標を達成するにしても、カップルとして進歩を認め合いましょう。そうすることで絆が強まります。
経済的な違いを乗り越えるには、数字と同じくらい感情的なつながりが重要です。率直な対話と共同の努力により、カップルは違いを強みに変えることができます。他のカップルが同様の課題にどのように取り組んだか、例を知りたいですか?
お金について話し合うための効果的なコミュニケーション戦略は何ですか?
財政について話し合うデリケートなことであると思えば、的になる絆効果的ですお金について話し合うのはデリケートな話題ですが、よく考えて戦略を立てれば、生産的で絆が深まる会話にもなります。効果的なアプローチをいくつかご紹介します。
適切なと設定を選択する適切な時間と設定を選択してください 🕰️
リラックスして気を散らすことなくストレスの多い状況を避ける中断が起こりうる状況お金のことは、パートナー同士がリラックスしていて気が散っていないときに話し合いましょう。ストレスの多い状況や、邪魔が入りそうな環境は避けましょう。
共通の目標始める共通の目標から始めましょう
会話枠組みを決める夢を巡って家を買う計画退職後の議論は前向きな家の購入、旅行の計画、老後の貯蓄など、共通の夢を中心に会話を進めましょう。こうすることで、話し合いは前向きで将来に焦点を当てたものになります。
という表現を使う「私」という表現を使う
責任追及不安をなくす代わりに「クレジットカードについて」は責めずに自分の考えを伝えましょう。たとえば、「あなたはお金を使いすぎています」と言う代わりに、「クレジットカードの借金が心配です」と言います。
透明性と誠実さを保つ保つ
経済をオープンに共有する負債を含むを築き負債、資産、支出習慣など、財務状況をオープンに共有します。透明性は信頼を築き、チームワークの土台を築きます。
話」をする定期的に「お金の話」をする 🗓️
お金に関する話題を日常化し、ストレスの多い瞬間にのみ話題に上ることのないよう、お金に関する定期的なチェックインをスケジュールします。
積極的に共感的に聞く 🧠
邪魔をせずに、相手の懸念や気持ちに注意を払ってください. す。相手の視点を認めて理解を深めましょう。
感情ではなくデータを持ち込む
会話を客観的かつ解決志向に保つために、予算や財務諸表などの事実に基づいて議論を進めます。
境界と制限について合意する 🚦
支出、貯蓄、負債管理に関する明確なガイドラインを確立します。たとえば、予算について合意したり、個々の購入の制限について話し合ったりします。
必要に応じて中立的な第三者を関与させる ⚖️
金銭的な対立が続く場合は、ファイナンシャルアドバイザーまたはカウンセラーに相談して仲裁や指導を受けることを検討してください。
一緒に進歩を祝いましょう
借金の返済や貯蓄目標の達成などのマイルストーンを認識します。これによりチームワークが強化され、モチベーションを高く保つことができます。
協力と共通の願望に焦点を当てることで、金銭に関する話し合いは関係を悪化させるのではなく、強化することができます。特定の金銭トピックに関するヒントが必要な場合は、お知らせください!
